「高画質」とは?ここまでのレベルが本当に必要?後編
このところ、原因不明の体調不良に苦しめられております。とりあえず「疲れが溜まっている」との
ことで様子を見させられている状態ですが、長引くようだと一度しっかり検査してもらう必要もあるかもです。
まぁこの時期、日々の寒暖の差が激しくて体調を崩す方も多いでしょうし、みなさんもお気をつけ下さいね。
さて、久々の更新になりましたが、今回も引き続き「画質」に関するお話、その後編をお送りします。
前回の記事、僕の下手くそで分かりにくい文章だったにも関わらず、たくさん拍手を頂きました。
本当にありがとうございます。そして前回の内容を踏まえて、今回は僕なりの意見も述べさせて頂きます。
もちろん、たかが1意見ですが、購入者さんだけでなく、出品者さんの何かの参考になれば幸いです。

↑こちらの回も、購入者さんだけでなく、出品者さんへも向けた内容でした(レビューに飛びます)
さて、前回は動画の画質を考える際のキーワードとして、「画面解像度」「ビットレート」「フレームレート」と
それに付随して「プログレッシブとインターレースの違い」を見てみました。今回はその中でも、
「ビットレート」を中心に、もう少し見ていくところから始めたいと思います。

↑こちらの企画も、かなり気合が入りすぎて長くなりましたが…。今回はそれ以上かもですね(苦笑)
(年末特別企画の記事に飛びます)
それだけ「1秒間に含まれる情報量が多い」ということです。ですので、映像のビットレートが高いほど、
1つ1つのピクセルの中でより多くのデータが使える、言い換えれば「より正確に色、形等を描画出来る」
ということになります。となれば、当然全体の画質も良くなるということは、お分かり頂けると思います。
なので、ビットレートが高いほど、画質・音質ともに良くなります。ただし、あくまで基本は、です。
ちなみに、ビットレートを表す単位は「bps」で、例えば「100kbps」とか「10Mbps」というふうに表記します。
この例の「10Mbps」であれば、1秒間に「100メガビット」の情報量が含まれている、ということになります。

↑前回も高画質と紹介した作品。商品説明には明記されていませんが、実はビットレートも高いです
(レビューに飛びます)
※追記 リンク先の作品は、現在出品者さんが販売を中止or終了しているようです
さて、前回「画面解像度」についても簡単にお話させて頂きましたが、実は前回の説明だけでは不十分で、
この「ビットレート」との関連がとても重要になってきます。例えば「HD」と「フルHD」なら、ピクセル数の多い
「フルHD」の方が、基本的にはより細かく描画出来、画質も良くなります。ただし、これはあくまで
ビットレートが十分にあるのが大前提です。どういうことかと言いますと、
HD画質は1280×720=921600ピクセル、一方フルHD画質は1920×1080=2073600ピクセルなので、
ピクセルの数はフルHDの方が「2.25倍」に増えています。ということは、単純に考えれば必要なデータ量も
「2.25倍」に増えるということです。なのに、「データ量が十分ではない=ビットレートが十分ではない」と、
1ピクセルで使えるデータ量が少ないので、結果として色がぼやけたり、ブロックノイズが出たりします。
つまり「十分なビットレートのHD画質」と「ビットレートが不足気味のフルHD画質」であれば、
HD画質の方が全体としては画質が良い、ということも十分に起こり得る、ということです。

↑こちらは「HD画質」ですが、HDにしても正直ビットレートが物足りない気が…(レビューに飛びます)
「じゃあ、常に高ビットレートにすればいいじゃん」と思うかもしれませんが、ビットレートを上げるということは、
それだけ1秒間のデータ量を増やすことなので、結果として動画ファイルの容量が大きくなります。
ところが、Gcolleで扱える動画の最大ファイル容量は300MBと、このご時世では考えられないレベルの
クソ少ない容量(笑)なので、いくらでもビットレートを上げれるわけではありません。
その対策として外部アップローダを使ったり、ファイルを分けたりと、出品者さんによって対応が違いますね。

↑この出品者さんの作品は、画質というより(笑)収録時間の長さによってファイル容量が大きいので、
いつも外部アップローダで対応されていますね(レビューに飛びます)
また、いくら画質が良くても容量が大きすぎて、ダウンロードにビックリするくらい時間のかかる作品は、
ネット上でやりとりをする「商品」としては、少し問題があるのでは?と個人的には思います。
さらに、あまりにビットレートが高すぎると、再生時にPCへ負荷がかかります。スマホ等ならなおさらです。
もちろん、画質が良ければ手間や機器への負荷等は全然OK、という方も多数おられるでしょうが…。

↑僕の個人的好みから言えば、1本1本のダウンロード&再生の負荷が軽減される分、
この出品者さんのように「ファイルを分ける」という対応の方が好きですね(レビューに飛びます)
※追記 リンク先の作品の出品者さんは、現在全ての作品の販売を終了しています
あと、もう1つ「何でも高ビットレート」にすればいいものでは無い理由として、「ビットレートはあくまで
元の動画の画質・音質を維持するためのもので、さらに向上させるものではない」ということもあります。
例えば、元の動画の画質が「10」としたら、いくらビットレートを高くしても「10」以上にはなりません(※)。
さらに、「10」の画質を保つのにビットレートが「5Mbps」必要だとしたら、ビットレートを「6Mbps」に
設定しても意味がありません。以上を踏まえて、下にイメージ図を表してみましたが、
「ある一定以上のビットレートはムダなだけ」で、ビットレートの数字の大小だけでは、必ずしも画質の
良し悪しを判断は出来ないんです。上で「基本は」というのを強調したのは、こういう理由からです。
※ 実際には、エンコード時にどうしても「劣化」は避けられず、最高でも「10」よりは若干低くなります


↑う~ん、本当に「イメージ図」な上に、色使いが我ながら変(笑)なので、分かりにくいかもですね…
…さて、前回からここまで「ビットレート」を中心に、画質に関する要素をいくつか見てきました。
ここからは最後のまとめとして、これまでの内容を受けて、「画質」について僕の意見を述べさせて頂きます。
①表示は「プログレッシブ」方式で
「インターレース」だと、確かに滑らかな動きになります。…ただ、Gcolle等で動画を購入する目的は、
スポーツ観戦等ではなく、あくまで「利用(笑)」が一番の目的ですよね?そんな動画に「動きの滑らかさ」は
必要ですか?さらに言えば、利用(笑)の際に「一時停止」や「コマ送り」って使ったりしますよね?ね?(必死)
その点でも、静止画に強い「プログレッシブ」がいいと思います。また、PCのモニタやスマホで見る場合、
インターレースの動画だと機器によっては「専用再生ソフト」が必要だったり、最悪それでもまともには
再生出来ない場合もあるとも聞きます(僕は経験ないですが…)。それらを考えても、より汎用性の高い
プログレッシブの方が、出品者さんの視点からもマーケットが広がり有益だと思います。

↑こちら、前回も掲載しましたイメージ画像です。無理やり作ったイメージ画像なのでオーバーなものの、
こんな静止画だと利用(笑)も難しくなりますよね?ね?ね?(かなり必死)
②フルHDって必要ですか?
最近、フルHDを謳う作品も多いですが、上にも書いたように「ビットレート」を十分に確保しないと、
フルHDなのに画質はイマイチ、ということも起こりえます。でも、十分にビットレートを確保しようとすると、
Gcolle上で販売するにはファイル容量が厳しくなります。…そこで、一度考えて頂きたいのは、
「本当にフルHDの解像度が必要ですか?」ということです。もちろん、解像度がいいに越したことは
無いと思いますが、ファイル容量が大きくなりすぎることを考えれば、「HD」でも十分な場合はないですか?
僕が「高画質」にそこまで拘りがないからかも知れませんが、HD画質でも十分キレイだと思うのですが。

↑こちら前々回にレビューした作品。こちらも「フルHD」なのに…という感じでしたね(レビューに飛びます)
また、PCなんて頻繁に買い替えるものでも無いので、未だにフルHD非対応のモニタを使っている方も
一定数居ると思います。ノートPCの方なら、モニタの大きさを考えて「フルHDは必要ない」と言う方も
おられそうですし。さらに、スマホユーザーの方は大半がまだ「フルHD非対応」じゃないですかね?
ということで、先ほどと同じくマーケットの広さと言う点でも、「HD」画質でもいいような気がします。
元の動画の解像度や画質等、いろんな要素はあるでしょうが、何が何でも「フルHD」では無いと思います。

↑こちらHD画質の作品。僕はこれくらいでも十分だと思うんですけどね…(レビューに飛びます)
③高ビットレート=高画質とは限らない
高解像度で高画質を保とうとするほど、フレームレートが高いほど、動画の時間が長いほど、
動きの多い内容の動画であるほど…etc.必要なデータ量が増える、つまり「高ビットレート」が
必要になります。例えば、1分の動画と2分の動画では、当然必要なビットレートも変わってきます。
逆に言えば、同じ8Mbpsのビットレートの動画でも、1分の動画なら十分な量のビットレートなのに、
2分の動画には少し足りない、そして結果として画質・音質が下がる、ということも全然あり得ます。
また、元の動画は「クソ画質(笑)」なのにビットレートだけ高く設定してあって、ファイル容量は大きいのに
「画質は信じられないほどクソ」ということだってあり得ます。ですので、購入される際に「ビットレート」は
1つの目安になりますが、いろんな要素が合わさってこそですので、「高ビットレート=高画質」では
無いということだけは、頭に留めておいて下さい。まぁ元の動画の画質なんて、分かるわけはないですし。

↑この解像度・収録時間でこのビットレートでは、不十分すぎると思います…(レビューに飛びます)
実は、これも1つの目安でしかないですが、このくらいの動画にはこれぐらいのビットレートが適正、という
「エンコード品質」なる指標があります。これも、あくまで「元の動画の品質をどれくらい保っているか」の
指標ですし、万能ではないですが、まぁ参考にはなるかも知れません。…本来、その「エンコード品質」を
紹介して下さっていたサイトの中から選んで、どこかのサイトにリンクを貼ればいいのかも知れませんが、
さすがに「アダルトアフィブログ」からのリンクは迷惑かな(笑)と思い、断念しました。申し訳ありませんが、
気になった方はご自身で検索して頂ければと思います(かなり無責任)。…あと、ビットレートを抑えつつ、
画質・音質を保つために、前回少し触れた「コーデック」が重要になってくるのですが、今回はすいませんが
省略しますので、これに関しても気になった方はご自身で検索願います(またもや無責任)。

↑こちら「kozisan画質」の作品ですが、「エンコード品質」で言えばかなりの高レベルです。これを見ても、
決して「画質」の高さではなく「元の品質を保てているか」の数値だと分かりますね(レビューに飛びます)
…さて、2回に渡って長々と書いてきましたが、いつも以上にまとまりのない、分かりにくい文章になり、
本当に申し訳ありません。ただ、要は「解像度やビットレート、フレームレート等、何でも高ければ必ず
高画質というわけではない」というのが一番のキモです。ですので、購入される側のみなさんは、
その数値だけに惑わされないようにしないといけないですし、出品される側のみなさんは、元の動画に
あった適正な数値を考え、エンコードすることも「購入者目線」の1つになるのでは、と思います。
ということで、この長い文章を読んで頂いて、本当にありがとうございました!体調の様子を見ながら、
次回からは通常のレビューに戻りますので、今後もよろしくお願い致します。
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No title
高画質を謳うのに酷い画質が多いのは問題ですよねw 昔の8mmやDVから起こした映像は
インターレースですが雑にプログレッシブ化すると余計酷いことになりますしね…
個人的にはFHDかつ60Pで滑らかに見たいですが300MB制限の事を
考えると悩ましいですね。HD30Pで長く撮ってくれれば下手でもどこかにアタリがあるんじゃないか
と思うと案外そっちの方がいいかも…?
機材に関して言えば手ブレ補正の有無が自分は大事ですかねー。
あとズームで左右にブンブン振らない最低限の撮影技術でしょうかw
アタリが少なくても見てて酔わない映像なら最低限見ます。
追伸.体調崩されたとの事で無理なさらずお大事に。
Re: No title
こんばんは!
いつもコメント、ありがとうございます。
> こんにちは。前後編興味深く読ませてもらいました。
> 高画質を謳うのに酷い画質が多いのは問題ですよねw 昔の8mmやDVから起こした映像は
> インターレースですが雑にプログレッシブ化すると余計酷いことになりますしね…
そうなんです。「フルHD動画」とだけ謳っているのなら、画面サイズさえ1920×1080なら
ウソではないですが、やはり「高画質」と謳うからには最低限のレベルではないと、ですよね。
僕は自分でエンコードをしたことが無いので分かりませんが、プログレッシブ化をする際、
結構気をつけて設定しないと、本当に酷いことになるみたいですね。
> 個人的にはFHDかつ60Pで滑らかに見たいですが300MB制限の事を
> 考えると悩ましいですね。HD30Pで長く撮ってくれれば下手でもどこかにアタリがあるんじゃないか
> と思うと案外そっちの方がいいかも…?
いや、もちろん僕も画質がいいに越したことはないので、
フルHDで60Pなら嬉しいのですが、何せ「300MB」のクソ容量制限(笑)が…。
で、僕としてはHD30Pでも十分に満足出来るレベルなので、
それである程度収録時間を作れるなら、そちらでもいいのでは、と思うんですよね。
> 機材に関して言えば手ブレ補正の有無が自分は大事ですかねー。
> あとズームで左右にブンブン振らない最低限の撮影技術でしょうかw
> アタリが少なくても見てて酔わない映像なら最低限見ます。
確かに、酔うような映像は見ていてしんどいので、僕もマイナス査定にします。
ただ、チアのような動きのある被写体で、顔も狙いつつアンスコも狙う、
という撮影をするなら、最低限カメラが動くのは仕方ない面もあります。
そういう意味でも、手ブレ補正が有るとありがたいですね~。
> 追伸.体調崩されたとの事で無理なさらずお大事に。
優しいお言葉、ありがとうございます!!(感動のあまり、号泣)
やれ風邪だストレスだ、疲れが溜まってるだと言われて、
薬も出されてはいるものの、一向に回復する気配はありません。
何とか仕事には行っていますが、原因が分からないのはやはり嫌ですね…。
コメント、ありがとうございました!
今後もよろしくお願いします。